トラブルシューティング
このページでは、現場でよく起きる症状を逆引きできるようにまとめています。各項目は「症状 → 考えられる原因 → 対処(操作と数値)」の順に並べています。まず近い症状を探し、対処の手順を上から順に試してください。詳しい解説は各項目末尾のリンク先を参照してください。
複数人が1つのブロブに見える
Section titled “複数人が1つのブロブに見える”近くに立った複数人が1人としてまとめて検出され、Player数が増えない症状です。
考えられる原因
- クラスタリング距離(
cluster_distance)が大きく、隣の人の点群までつないでしまっている。 - 背景差分の閾値(
background_tolerance)が大きく、人と人の間の床まで前景として残ってしまっている。
対処
| 手順 | パラメータ | 現状値 | 試す値 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | cluster_distance | 0.10 | 0.05 | 近接した点群を分離しやすくする |
| 2 | min_cluster_points | 3 | 5 | 細かいノイズ塊をブロブにしない |
| 3 | background_tolerance | 0.03 | 0.02 | 人の間の床を前景として拾わない |
詳しい解説 → ブロブ検出パラメータ
Player ID が入れ替わる
Section titled “Player ID が入れ替わる”人が交差したり一瞬重なったりしたときに、Player ID が別の人に移ってしまう症状です。受信側で「同じ人なのにIDが変わった」「2人のIDが入れ替わった」ように見えます。
考えられる原因
- マッチング距離(
max_match_distance)が大きく、フレーム間で別の人と取り違えている。 - 位置がジッター(小刻みに揺れる)していて、トラッカーが安定して追えていない。
- 一時的なノイズや遮蔽で、ブロブが1フレーム消えてIDが解放されている。
対処
| 手順 | パラメータ | 現状値 | 試す値 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | max_match_distance | 0.5 | 0.3 | 遠い別の人へIDが飛び移るのを防ぐ |
| 2 | median_window | 0(無効) | 3〜5 | 外れ値を除いて位置を安定させる |
| 3 | smoothing_mode | none | ema(smoothing_factor 0.7)または one_euro | 位置を滑らかにして追跡を安定させる |
| 4 | lost_timeout_frames | 30 | 大きめ | 一瞬の消失でIDを手放さない |
| 5 | max_velocity | 0(無制限) | 1.0 | 1m超の瞬間移動(ID飛び)を無視する |
詳しい解説 → トラッキングパラメータ
ノイズ・誤検出が多い
Section titled “ノイズ・誤検出が多い”人がいないのにブロブやプレイヤーが現れる、点群がチラチラして検出が不安定、といった症状です。
考えられる原因
- 最小クラスタ点数(
min_cluster_points)が小さく、わずかな点でもブロブになっている。 - 背景差分の閾値(
background_tolerance)が小さすぎて、センサの測定誤差まで前景として拾っている。 - 位置にジッターがあり、出力が安定しない。
対処
| 手順 | パラメータ | 現状値 | 試す値 | 効果 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | min_cluster_points | 3 | 5〜8 | 小さなノイズ塊をブロブにしない |
| 2 | background_tolerance | 0.03 | 0.04〜0.05 | 測定誤差を前景として拾わない |
| 3 | median_window | 0(無効) | 3〜5 | 突発的な外れ値を除去する |
| 4 | new_blob_confirm_frames | 3 | 大きめ | 一瞬だけのノイズをPlayer化しない |
| 5 | min_blob_radius / max_blob_radius | 0.01 / 1.0 | 検出対象に合わせて調整 | 想定サイズ外の塊を無視する |
背景差分が原因の場合は、後述の「背景差分がおかしい」も確認してください。
詳しい解説 → ブロブ検出パラメータ / トラッキングパラメータ
OSCが届かない
Section titled “OSCが届かない”LiTouchは検出できているのに、受信側ソフト(TouchDesigner / Max / Pure Data など)にOSCが届かない症状です。
考えられる原因
- 送信先のIPアドレス・ポートが受信側の待ち受けと一致していない。
- 送信先の「有効」がオフになっている。
- 送りたいメッセージ種別がオフになっている。
- PCのファイアウォールがUDP送信をブロックしている。
対処
- 送信先設定を確認する。 「OSC」タブの送信先テーブルで、受信側が待ち受けている IPアドレス と ポート(例:
127.0.0.1/9000)が正しいか、有効 がオンかを確認します。 - メッセージ種別を確認する。 受信側で期待しているメッセージ(
player/count、positionなど)がオンになっているか確認します。 - 送信状態とエラーを確認する。 送信先テーブルの送信状態と、「モニター」タブの システム状態 でOSCの送信失敗件数を確認します。失敗が増えていれば送信先到達性の問題です。
- ファイアウォールを確認する。 PCのファイアウォールでLiTouchのUDP送信が許可されているか確認します。別PCへ送る場合は、両者が同じネットワークにあるかも確認してください。
- 本当に送信できているか確認する。 「モニター」タブの OSCモニター で、送信中のアドレスと値がリアルタイムに流れているか確認します。
詳しい解説 → OSC送信先の設定 / テスト送信 / メッセージ種別
センサに接続できない
Section titled “センサに接続できない”センサを追加しても接続できない、点群が表示されない症状です。
考えられる原因
- IPアドレス・ポートがセンサの設定と一致していない。
- PCとセンサが同じネットワークにない。
- LANケーブル・電源・センサ本体の問題。
対処
-
接続状態ドットの色を確認する。 センサ一覧とヘッダーの状態ドットで状態を判断します。
色 状態 対処 緑 スキャン中 正常。点群が見えなければ表示メニューで「点群」をオンに 橙 接続中 / 再接続中 しばらく待つ。橙のままなら下記を確認 灰 切断 「接続」ボタンを押す 赤 エラー IP・ポート・ケーブル・電源を確認 -
IP・ポートを確認する。 工場出荷時は IP
192.168.0.10/ ポート10940です。変更している場合はその値を入力します。 -
ネットワークを確認する。 PCとセンサのIPが同じネットワーク(例:
192.168.0.x)にあるか、LANケーブルが正しく挿さっているか、センサの電源が入っているかを確認します。 -
自動再接続を待つ。 一度接続できていれば、通信が切れてもLiTouchが自動で再接続を試みます(指数バックオフ:1秒から最大30秒間隔)。ネットワーク復旧後に緑へ戻るのを待ちます。
詳しい解説 → センサの接続
背景差分がおかしい
Section titled “背景差分がおかしい”何もないのに点群全体が前景として検出される、または逆に人が立っても検出されない症状です。背景差分の基準が現状と合っていないことが原因です。
考えられる原因
- 背景キャプチャをしていない、または古い。
- センサや設置物を動かした後に背景を取り直していない。
- 背景キャプチャ時に視野内に人や物が残っていた。
対処
- 背景を取り直す。 検出範囲を空にして、背景キャプチャの「キャプチャ」を押します。状態表示に「キャプチャ済み(◯秒前 / ◯点 / ◯セル)」と出ることを確認します。
- 閾値を見直す。 取り直しても合わない場合は
background_tolerance(既定0.03)を調整します。全体が前景になるなら上げ、人が検出されないなら下げます。 - 背景差分を一時的に切る。 検証目的で
background_enabledをオフにすると、背景差分なしの素のクラスタリング結果を確認できます。
詳しい解説 → 背景キャプチャ / ブロブ検出パラメータ